高校への扉がついに開いた-。重度の知的障がいのある仲村伊織さん(18)が真和志高校に新設される「ゆい教室」の選抜試験に合格した10日、家族や支援者は北中城村の自宅で伊織さんと抱き合って喜んだ。4年連続7回目の挑戦でつかみ取った春。伊織さんは「おっきい学校」「行く」と興奮し、大好きな祖母からの祝福の電話に涙をこぼした。(関連

 学校のホームページで伊織さんの受験番号「Y1」が掲載されたのは、午前9時15分ごろ。家族らは「やったー」「高校生だー!」と大歓声を上げた。

 早朝から「おっきい学校、合格」と繰り返し、発表が待ちきれない様子だった伊織さん。パソコン画面と手元の受験票を見比べ、「一緒、一緒」と笑顔をはじけさせた。得意げに回転いすで体をくるくるさせると、両親や支援者から「歓喜の舞だ」との声が飛んだ。

 昨晩はほとんど眠れなかったという母親の美和さん(52)は「長かった。これで高校に行っていろんな経験ができるね」と目を赤くし、父親の晃さん(54)も「障がいがあっても豊かな人生を送ってほしい。共生社会はまず学校教育から」と伊織さんの肩を抱き寄せた。

 「彼がずっと諦めずに頑張った結果なので素直にうれしい。いつでも応援できる友達でありたい」と祝福したのは、中学校の同級生だった奥平輝(いっき)さん(18)。「みんな違ってみんないい。人は平等だと彼から学んだ」と話した。

 一方、高校に通えるまで3年間も待たされたことに苦言もあった。...