学びはだれのもの

「肌着は白だけ」に女子生徒は不満 教員が制服をめくり服装検査 「社会ではセクハラだ」と批判

2021年3月16日 07:32

[学びはだれのもの]

白い肌着を着用するよう定めた校則。那覇市内の中学校で色の指定がないのは1校だけだ

 「女子生徒が制服をまくり上げられて点検されるケースもある。人権侵害とも言える行き過ぎた校則、画一的な指導だ」。2020年の那覇市議会2月定例会。市立中学校の校則や生徒指導を巡り、市議から厳しい指摘があった。

 特に問題になったのは、夏服時の肌着について。17校中16校に色の指定があった。うち1校は黒系統も認めていたが、それ以外は「白」や「白系統」に限定していた。

 各学校が女子生徒の「肌着」として想定しているのは、セーラー服やブラウスの下に着用するタンクトップやキャミソール。しかし白い肌着だとその下のブラジャーが透けて見えやすく、女子生徒からは「男子生徒や男性教員の目が気になる」「色の幅を広げてほしい」といった戸惑いや不満の声が漏れる。

 さらに服装検査では、教員が制服をめくったり、ブラウスのボタンの間からのぞいたりする。近年はプライバシーに配慮し、女子生徒の肌着は女性の生徒指導担当などが確認するのが一般的だが、男性の学級担任が近くで立ち会っていたり、違反に気付いた男性教員がその場で指導したりすることもある。

 市議会で質問した古堅茂治氏(共産)は「一般の社会で制服をまくり上げればセクハラやパワハラで訴えられる。なぜ学校なら許されるのか」と批判する。

 肌着や下着の色指定や検査は各地で問題になり、廃止や見直しの動きが広がっている。長崎県教育委員会は今月、人権侵害になりかねないとして、各学校や市町村教育委員会に見直しを求める通知を出した。岐阜県の県立高校も昨年度以降こうした校則を一掃した。

 一方、那覇市教育委員会は「子どもの人権を侵害するような校則は見直すよう各学校に周知する」と答弁したものの、今年1月までに肌着の色指定を変更した学校はゼロ。検討する可能性を示唆した学校も、ごくわずかだった。(編集委員・鈴木実)

◇    ◇

 近年、合理性を欠くような学校の校則やルールが、「ブラック校則」として全国で問題になっています。規律を重視する学校の価値観と、人権や多様性への配慮を求める社会の価値観のはざまで悩む生徒の実情や、見直しに向けた学校の取り組みを取り上げます。

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