合理性に乏しい規則を強いる「ブラック校則」が近年、全国で問題になっている。

 大阪府立高校の元女子生徒が髪の黒染めを強要され、不登校になったとして損害賠償を求めた訴訟は、海外メディアでも注目された。

 県内でも、那覇市議会2020年2月定例会で、女子生徒の肌着の色指定や服装検査の問題が取り上げられ、「人権侵害とも言える行き過ぎた校則だ」と指摘された。

 肌着の色を「白」や白に近い色に限定している市立中学が多く、生徒から「ブラジャーが透けて見えやすい」と不満の声が上がっている。人前で肌着を見られたり、触られたりする服装検査も「気持ち悪い」と反発がある。

 肌着の色指定や服装検査は全国で問題になっており、見直す動きが出ている。

 長崎県教育委員会は人権侵害になりかねないとして市町村教委や学校に見直しを通知。岐阜県の県立高校はそうした校則を廃止した。

 那覇市教委も子どもの人権を侵害するような校則を見直すよう各学校に求めているがことし1月までに肌着の色指定を変更した学校はない。

 ブラック校則と目されるものには他に、黒髪や直毛でない生徒に「地毛証明書」を提出させたり、社会に定着している、耳の上や襟足を刈り上げる髪形「ツーブロック」を禁止するものがある。

 ただ「校則だから」という理由では生徒は納得しない。合理的な理由の説明とともに、時代に合った規則かどうか検証する必要がある。

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 「ブラック校則」問題は今に始まったものではない。古くて新しい問題だ。

 例えば県内では1980年代、男子生徒の丸刈り校則が社会問題になった。生徒や保護者から「人権侵害」との批判が高まり、今日ではほとんど姿を消した。

 本年度は新型コロナウイルスの影響による変化も見られる。

 文部科学省は換気に伴う寒さ対策として、防寒着着用に柔軟な対応を取るよう、全国の教育委員会に通知した。

 県内でもタイツ着用などを認める学校が増えている。一時的なものにせず、これを機に校則を見直してほしいという声が上がっている。

 LGBT(性的少数者)への理解の深まりで、制服選択制を導入する学校も急増している。

 校則は変化してきたし、これからも時代の要請に応じて変えていくべきだ。

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 学校という集団生活の場で一定のルールを守ることは必要だ。社会に出たときの訓練にもなる。

 だがそれが、管理する側の都合に合わせた理不尽なルールの強要や、子の尊厳を傷つけるものになっているなら、変えるべきだ。

 大人に一方的に決められたものでなく、生徒が主体的にルールづくりに関われば、守る意識も高まるだろう。

 校則の見直しを、生徒が自ら考え、決め、変える機会にできたらいい。

 教育行政や学校現場のトップには、そうした場づくりに挑戦してほしい。