【東京】陸上自衛隊が今年9月から11月にかけて、島しょ部での有事などを想定した過去最大規模の演習を検討していることが22日、分かった。全国規模の演習は28年ぶりで、ほぼ全隊員の約14万人が参加する見通し。尖閣諸島周辺で中国が活動を活発化させるなど、安全保障環境が厳しさを増す中、抑止力をアピールし、けん制する狙いがありそうだ。沖縄に駐屯する第15旅団も参加する予定。

陸自が公開した2019年の離島防衛訓練。陣地内で周囲を警戒する陸自隊員=19年11月、大分県の日出生台演習場

 演習の拠点地は最終調整している。防衛省によると、全国規模の演習は過去4回の実績があり、平成以降では2度目。直近の1993年は、3週間で約14万人が参加した。

 方面隊規模で実施している機動展開訓練などを全国的に行い、戦術技量の向上を図る。2021年度予算案には、各部隊の移動や訓練資材を取得する経費として約22億円を計上した。

 陸自は昨年、方面隊では最大規模となる実動演習を北部と西部方面隊で行い、隊員約1万6千~1万7千人が参加した。今秋に予定する演習は、この8倍以上の参加数を見込む。

 陸自は防衛大綱や中期防衛力整備計画(中期防)に基づき「常時継続的な機動」のノウハウを積み上げてきた。その成果を全体で確認する意味合いがあるとみられる。

 訓練実施に向けた最終調整を進めており、近く概要を公表する予定。