沖縄県大宜味村在住のチョウ愛好家で、日本鱗翅(りんし)学会会員の市田則孝さん(74)が6日、自宅周辺で「しっぽ(尾状突起)」がある雌のナガサキアゲハを見つけた。後翅(こうし)に突起のように突き出た部分があり、国内ではまれにしか見られないという。飛来してきた個体を写真に収めた市田さんは「初めて撮影できた。その日は大喜びでビールを飲んだ」と笑顔で報告した。

「しっぽ(尾状突起)」があるナガサキアゲハ=6日、大宜味村喜如嘉(市田則孝さん提供)

国内で通常見られる「しっぽ(尾状突起)」がないナガサキアゲハ=2018年、大宜味村喜如嘉(市田則孝さん提供)

「しっぽ」があるナガサキアゲハが止まったハイビスカスを示す市田則孝さん=19日、大宜味村喜如嘉

「しっぽ(尾状突起)」があるナガサキアゲハ=6日、大宜味村喜如嘉(市田則孝さん提供) 国内で通常見られる「しっぽ(尾状突起)」がないナガサキアゲハ=2018年、大宜味村喜如嘉(市田則孝さん提供) 「しっぽ」があるナガサキアゲハが止まったハイビスカスを示す市田則孝さん=19日、大宜味村喜如嘉

 同種はアゲハチョウ科で、前翅を広げると約15センチになる大型のチョウ。北は本州の東北地方から、南は東南アジアまで分布している。雄は黒いが、雌は黒に白や赤の斑紋がある。

 市田さんは尾状突起があるナガサキアゲハを台湾以南で何度も見たことがある一方、村内では今回を含め2回しか見たことがないという。2年前に初めて発見した際は写真に撮れず、悔やんだ。6日に見つけた時は慌ててカメラを用意。1度は飛び去ったが、風に吹かれて戻ってきて、庭のハイビスカスに止まったところで撮影に成功した。

 「コロナ禍でずっと家にいたことで見つけられたかもしれない」。「災い転じて福となした」市田さんは「やんばるは集落、里山の周りに生物の種類が多い。宝物は案外、身の周りにありますね」とほほ笑んだ。