[胃心地いいね](619)カフェレストラン長楽(金武町金武)

人気メニューの「田芋膳」はさまざまな田芋料理が一度に味わえる=18日、金武町・カフェレストラン長楽

開店時からシェフを務める豊川善規さん。客席からは金武湾が一望できる

カフェレストラン長楽

人気メニューの「田芋膳」はさまざまな田芋料理が一度に味わえる=18日、金武町・カフェレストラン長楽 開店時からシェフを務める豊川善規さん。客席からは金武湾が一望できる カフェレストラン長楽

 「田芋文化を未来につなげたい」-。「カフェレストラン長楽」は、豊川あさみさん(69)が2003年に開いたレストラン。田芋の産地として有名な金武町で、伝統的な田芋料理を守っていきたいとの思いでスタートした。「懐かしい味」と口コミが広がり、足しげく通うリピーターや県外から訪れる客も多い。

 開店前の00年ごろ、町内では田芋の販路が広がらないことから、後継者不足などに悩む田芋農家が多かったという。そのことを知った豊川さんは、地元の食文化を守るため、田芋料理を楽しめるレストランをオープンすることを決意した。当初は町内の別の場所で営業していたが、口コミで人気に火が付き、昼時には満席が続くまでに成長。12年には当初の倍の約80席を備え、金武湾を一望できる現在の場所に移転した。

 「地域の食材を生かせる料理人になってほしい」との思いを受けた息子の善規さん(39)が開店時からシェフを務める。「地域貢献」のためと始まった店では野菜やモズクなど、料理に用いる食材の多くが地元産だ。人気メニューの「田芋膳」(税別1655円)は田芋の茎を使ったむじ汁や、田芋のどぅるわかしい、田楽、田芋の唐揚げと田芋づくしだが、どれも違った食感や味が楽しめる。

 お祝い用の弁当やオードブルも販売しており、行事のたびに町内外から問い合わせが殺到するという。

 食後のデザートの田芋パイや田芋チーズケーキは町内や那覇市新都心、那覇空港に店を構える姉妹店「田いも工房きん田」でも購入できる。

 豊川さんは「健康にも良くて、ここでしか食べられない料理を提供することが一番のおもてなし。田芋の良さを少しでも多くの人に伝え、次の世代につなげていきたい」と笑顔を見せる。

 善規さんは「これからも手間暇を惜しまず、丁寧な料理を届けたい」と意気込んだ。

 (北部報道部・西倉悟朗)=金曜日掲載

 【お店データ】金武町金武4348の15。午前11時~午後4時。毎週火曜定休。駐車場は約20台。電話098(968)7666。