大注目の沖縄アーティストを沖縄カルチャーの広告塔 幸田悟がインタビューで深掘りする連載企画「幸田悟の沖縄音楽旅行+プラス」第四弾!! 今回は、ふたり組のポップス・デュオ「いーどぅし」へのスペシャル・インタビューをお届けします!!

沖縄県出身のかーなーとなみなみからなるふたり組のポップス・デュオ「いーどぅし」が、島袋優(BEGIN)をプロデューサーに迎え、前作から約 1年半ぶりにニューアルバム『HOPE』を2021年2月10日にリリースした。2020年初頭、コロナ禍にあって自由な音楽活動を制限されてしまった「いーどぅし」は、楽曲制作に集中し続けた。そしてその先に見つけた光とは。 彼女らの瞳の奥にある「HOPE」にせまるスペシャル・インタビュー。
―― 2019年8月にアルバム『OKINAWAN BLUE』をリリースし、全国へ「いーどぅし」の歌を届けていた矢先の2020年初頭、世界中が新型コロナウイルス感染症に翻弄され、さまざまな影響が出ました。ふたりの思いはいかがでした?
なみなみ 2020年の最初のころは、「ライブをたくさんやるぞ」って張り切ってたんです! でも3月ごろから予定されていたライブがどんどんなくなっていき、とても不安な気持ちが募りました。
かーなー 2020年は、沖縄で開催されたカウントダウン・ライブで幕開けし、「飛躍の年のスタート!」という感じでとてもワクワクだったんですが……。4月に緊急事態宣言も発令され、ふたりで会うのも控え、リモートに切り替えて、コミュニケーションをとるようになりました。年初めに思い描いていたこととは、まったく違う状況……。自分の中で「切り替えていこう」と鼓舞しました。
――ライブも軒並み中止や延期となり、直にファンやリスナーに会うこともできなくなった。そういう状況下において、「いーどぅし」の動きは早かったですね。それぞれSNSを積極的に活用して、いっそう活発に発信するようになりました
かーなー 「ステイ・ホーム」を推奨するようになり、みんな何かやることを探していたと思うんです。それで、私はYouTubeを通して三線の講座を始めました。これをキッカケに三線に興味を持つ人が増えるといいなと思ったんです。
なみなみ 私は、全国のファンに会えるなと思ってSNSのひとつ、イチナナライブを始めました。演奏を披露したり、トークしたり。自分にとっても練習になるし、動きを止めたくなかったのでトライしてよかったなと思います。イチナナライブを見た人がライブに来てくれるといいな。
――コロナ渦中、どんなテンションでベクトルをどこに持って行ったのですか?
なみなみ ギターや一五一会、三線など楽器やプレイの幅を広げようと、ひたすら練習しました。とにかく動いていたかったんです。
かーなー この悔しい気持ちを音に残そうと曲を書き始めました。「みんな辛い時……。現在しか歌えないうた、現在だからこそ届けたいうたがある」と強く思いました。その音を形にしていこうと収録していくなか、今回のアルバム制作に繋がっていきました。
――アルバム『HOPE』について伺います。アルバムコンセプトは?
かーなー 収録されている曲のほとんどが、2020年のコロナ禍で生まれたものです。リストの中には、それ以前に作っていたものもあったんですが、「いま歌いたいうた、いま届けたいうた」という気持ちに忠実に曲をセレクトしました。
なみなみ ボジティブな希望を感じるアルバムにしたいという思いが強かったんです。それでタイトルも『HOPE』にしました。
――前作に続き島袋優(BEGIN)さんをプロデューサーに迎えました
かーなー コロナ禍でとても不安ななか、相談に乗ってもらってたのが優さんだったんです。ラインのビデオ通話とかで元気付けてくれたりしていただきました。
なみなみ 私も、インターネットを通じてギターを教えていただいたりして。「いーどぅし」がレコーディングをするのであれば、プロデューサーは優さんしか考えられません!!