沖縄県内ほとんどの県立高校で7日、入学式が開かれた。重度の知的障がいがある仲村伊織さん(18)=北中城村=も同日、真和志高校(那覇市)に新設された「ゆい教室」の新入生として入学式に参加。一般入試と2次募集合わせて4年連続7回目の挑戦で高校生になる夢をかなえた。今月から島尻特別支援学校(八重瀬町)に学籍を置きつつ真和志高に通う。

晴れやかな表情で入学式に参加する仲村伊織さん(左)。「ゆい教室」担任の國吉真平さん(右)、副担任の宮城伸行さん(中央)とともに式に臨んだ=7日、那覇市・真和志高校

 伊織さんは7日に入学式があった真和志高校で、126人の新入生が式服に身を包み同校体育館での式典に臨んだ。高校入試に挑んで4年目の春にやっと同校に合格した、重度の知的障がいのある伊織さんは同日早朝から着替えて「早く行こう」と登校を待ち切れない様子だったという。

 父親の晃さん(54)や教職員らと共に笑顔で入場し、指定の席に座った伊織さん。緊張気味で時には足で床を蹴るなどの音を立てたが、式典中は席から離れることもなく穏やかに参加した。新入生の一人として名前を呼ばれると、担任や副担任と共に頭を下げ、丁寧にお辞儀をした。

 儀間昌子校長は特性に応じた専門教育と、障がいの有無に関係なく同じ場で学ぶ「インクルーシブ教育」の両立を目指して新設された「ゆい教室」の趣旨を説明。「早くから共生社会の意識を持ち、仲間と共に高校生活を送り一緒に卒業を目指して頑張ってほしい」と式辞を述べた。

 式典終了後、伊織さんと共に1年生の連携クラスであいさつなどをした國吉真平担任は「式場の中でも約50分間しっかりと座り、礼もできたので今日はマルです。明日からが楽しみ」と褒めて拍手。褒められた伊織さんは、照れくさそうな笑顔を見せた。

 父の晃さんは「多くの方々の応援でここまで来られた」と感謝。入学まで3年間待たされたことに触れ「これから県教委や学校の力を借りながら、3年間を取り返すように青春してほしい。伊織らしい高校生活を送ってもらいたい」と期待を込めた。