「警察の厄介になったのではないという安堵(あんど)とともに、たったひとりの親族がこの世からいなくなってしまったという幾ばくかの寂しさですかね。妻を亡くして半年も経(た)たないうちに、急に届いた訃報でしたから……」  向かいに座った飯山(いいやま)がそう言って小さな溜(た)め息を漏らす。