世界文化遺産の斎場御嶽(セーファウタキ・沖縄県南城市)内にある香炉1基が紛失し、別の石材に取り換えられていた問題で、与那原署は12日、沖縄市に住む自営業の男(42)を、窃盗容疑で那覇区検に書類送致した。

紛失後、取り替えられた石材部分を定規で示す南城市職員=5日、南城市知念

紛失前の斎場御嶽内の香炉「チョウノハナ」=昨年2月24日撮影(南城市教委提供)

紛失後、取り替えられた石材部分を定規で示す南城市職員=5日、南城市知念 紛失前の斎場御嶽内の香炉「チョウノハナ」=昨年2月24日撮影(南城市教委提供)

 送検容疑は3月13日午前9時~午後6時の開館時間内に、香炉1基を盗んだ疑い。署によると、男は近くに落ちていた別の石を拾い、取り換えたという。

 男は新聞などで報道があった4月6日、同署へ自首。動機について「『香炉を移すように』という声が聞こえた」と話した上で、「新聞報道を見て良心がとがめた」として、香炉を持って自首をしたという。翌7日、南城市へ香炉は返却された。

 盗難に遭ったのは、斎場御嶽を象徴する三角岩の奥にある拝所。石の香炉15基が並ぶ「チョウノハナ」を成す1基がなくなり、その部分を埋め合わせるように別の石材2つが置かれていた。香炉は琉球王国時代に設置されたとされている。 3月26日夕に見回りをしたガイドが香炉の異変に気づき、発覚した。