[映画「夜明け前のうた」に寄せて] 香山リカ 精神科医

 沖縄が日本復帰する1972年まで、精神障害者を合法的に自宅の一室などに閉じ込めた「私宅監置」制度に焦点を当てた映画「夜明け前のうた 消された沖縄の障害者」(原義和監督)が30日まで、那覇市の桜坂劇場で上映されている(16~18、24日は休映)。60年代の記録写真やメモから監置された当事者たちの人間像を追った映画について、精神科医とメディア社会学の研究者に寄稿してもらった。2回に分けて紹介する。

 精神科医になって35年。当初は職業名を告げると、「怖い」と眉をひそめて去っていく人も多かった。精神医療や精神疾患に対する差別、偏見が...