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予約順? それとも高齢者施設から? 最初に届くワクチン誰から接種 悩む市町村

2021年4月14日 06:51

 65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチン接種の準備が各市町村で加速している。一方、沖縄県によると、4月中に県内への配送が確定したワクチン量は3万712人分にとどまり、対象者32万2千人余りの約1割にすぎない。政府は6月末までに全高齢者分を配送するとしているが、具体的な配送スケジュールは見えない。最初に届く限られたワクチンを誰にどう割り振るか。自治体の判断は分かれた。

高齢者向けのワクチン接種の様子=12日、宮古島市(代表撮影)

65歳以上高齢者のワクチン優先接種権の考え方

高齢者向けのワクチン接種の様子=12日、宮古島市(代表撮影) 65歳以上高齢者のワクチン優先接種権の考え方

 対象約1700人のうち1200人を「先着予約順」で接種する国頭村。12日に5~6月分の接種枠(600人)の電話予約を始めたが、23日までの期限を待たず、13日までに枠が全て埋まった。

 北谷町も、優先順位をつけず「予約を受け付けた順」とした。高齢者施設から先に接種する議論もあったが「調整に時間がかかるため、やめた」。石垣市は予約順としつつ、65歳以上に接種案内を一斉に出せば「パンクする」と危惧する。年代ごとに予約の順番を決める考えだが、75歳以上か85歳以上か、どちらで区切るか悩む。

 重症化しやすい人のクラスター(感染者集団)発生を防ぐため、10市町村が特別養護老人ホームなど高齢者施設の入所者から接種する方針を決めた。入所者と同時に、65歳未満を含めた施設職員に接種する沖縄市の独自方針は「他では把握していない」(県)という。

 糸満市は、高齢者率の高い地域から順次、接種を案内する。本島中部の自治体担当者は「接種は命にも関わりかねない。行政が決めた優先順位に住民の不公平感が生まれないか、地域の理解が得られるか、非常に心配」と明かす。

 全額公費で行われるワクチン接種は、自治体の説明責任も求められる。津堅島と島しょ地域からワクチンを優先的に配分するうるま市は、市のホームページでその判断理由を詳細に説明。「医師が常駐する医療機関がなく、医療体制が不十分」「重症化した場合にドクターヘリを利用する必要があり、即時に緊急搬送ができない」などと記している。

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