東京都立大、法政大、国立科学博物館の研究者でつくるチームは13日、国内で143年ぶりのオオムカデの新種となる「リュウジンオオムカデ(琉神大百足)」を本島北部の森で発見したと発表した。体長約20センチで、日本最大級の大きさ。渓流近くに生息して川のエビなどを捕食し、青緑のひすい色の体が特徴だ。

足がたくさんある節足動物、ムカデのイラスト

渓流の水底に身を隠そうとするリュウジンオオムカデ(撮影・久米島ホタル館の佐藤文保館長)

足がたくさんある節足動物、ムカデのイラスト 渓流の水底に身を隠そうとするリュウジンオオムカデ(撮影・久米島ホタル館の佐藤文保館長)

 水中の生物を捕食する「半水棲(すいせい)」のムカデは世界で3例目。生息地は本島北部、久米島、西表島、渡嘉敷島、台湾という。

 東京都立大大学院博士課程の塚本将さん、法政大の島野智之教授らが調査結果をまとめ、論文を発表した。国内ではこれまで4種のオオムカデが確認されていたが、日本人が発見し、命名するのは初めて。名前は、琉球王朝時代に海にすむ神「竜神」がムカデを恐れるとして航海の際にムカデ旗を掲げた風習にちなんだ。

 発見したのは3年前で、大宜味村から北の地域。島野教授は「現地で古くから存在を知られていたが、2016年ごろインターネット上で『大きなムカデがやんばるに生息している』と全国のマニアの中で話題となった」と述べ、調査に乗り出した経緯を説明した。 成虫になるまで5年以上かかると推定されることなどから「絶滅が強く危惧される。飼育が困難な種で、採集は控えてほしい」と呼び掛けた。標本は琉球大学の博物館に寄贈され、一般展示室での公開も予定されている。