新型コロナウイルス感染拡大で経済にマイナスの影響が広がる中、沖縄県内でもゴルフの需要が堅調だ。屋外で楽しむゴルフは、3密回避が期待できるスポーツとして人気が上昇。若年層や女性にも裾野が広がり、専門店の売り上げは伸びている。ゴルフ場入場者数は、県独自の緊急事態宣言が解除された昨年9月から4カ月連続で前年を上回った。3回目の同宣言で今年1、2月は減少に転じたが、業界は男子ゴルフ松山英樹選手のマスターズ優勝を追い風と捉え、需要の取り込みを強化している。

松山英樹選手のマスターズ・トーナメント優勝を記念して割引セールを展開するゴルフショップ=13日、豊見城市・PGA TOUR SUPER STOREイーアス沖縄豊崎店

県内主要ゴルフ場の入場者数と売上高の前年同月比の推移

松山英樹選手のマスターズ・トーナメント優勝を記念して割引セールを展開するゴルフショップ=13日、豊見城市・PGA TOUR SUPER STOREイーアス沖縄豊崎店 県内主要ゴルフ場の入場者数と売上高の前年同月比の推移

 りゅうぎん総合研究所によると、県内八つのゴルフ場入場者数は、政府の緊急事態宣言のあった2020年4、5月は前年比で約4割落ち込んだが、7月には増加に転じた。県独自の緊急事態宣言の影響で8月には再びマイナスとなったが、9月以降は4カ月連続で前年を上回った。

 観光客の減少が続く中、県民の利用が下支えし、入場者数は堅調に推移している。ただ、観光客と比べて客単価が低い上、3密を避けるためレストハウスでの食事を控える動きもあり、売上高は20年3月以降、前年割れが続く。

 沖縄カントリークラブの担当者は「足元の状況はまん延防止等重点措置の影響もあって決して良くはないが、第1波のころと比べればキャンセルも少ない。松山選手の優勝を追い風にして、さらに盛り返したい」と話す。

 ゴルフ専門店もコロナ禍の変化を実感している。ゴルフ5バークレー浦添店では昨年夏以降の売り上げが前年を上回って推移。20代の若い客が増え、初心者向けのセット商品が売れている。

 スーパースポーツゼビオ宜野湾店や、系列のPGA TOUR SUPER STORE イーアス沖縄豊崎店では女性客も増加。屋外で仲間と体を動かせ、ゴルフウエアのファッションも楽しめると支持されているという。

 松山選手の優勝を受け、ゴルフ5では購入ポイントを上乗せするキャンペーン、ゼビオやPGAは松山選手が愛用する「スリクソン」の商品を10%引きで販売する記念セールを展開。各社とも市場拡大に期待を込める。

 「沖縄発」のゴルフ用品を企画・販売するキューカンパニーの駒木根澄子代表も「松山選手の活躍でいい風が吹いている」と、14日から銀座三越に期間限定で出す店での販促を強化する考えだ。