奈良時代の左大臣橘諸兄(684~757年)が建立したと伝わる井手寺跡(京都府井手町)近くの栢ノ木遺跡で塔の基壇跡が見つかり、京都府埋蔵文化財調査研究センターが14日、発表した。

 栢ノ木遺跡で見つかった塔の基壇跡=京都府井手町

 井手寺の推定範囲の外側に塔を中心とした区画「塔院」があったことになる。地方の寺で塔院があるのは珍しく、同センターの福山博章主任は「寺と橘氏の権力のシンボルだったのでは」と推測する。

 同センターによると、薬師寺東塔(奈良市)など同時代の塔の基壇規模と比較し、五重塔だった可能性が高いという。出土した瓦から、奈良時代後期から平安時代前期に建てられ、鎌倉時代に荒廃したと考えられるという。(共同通信)