重苦しい沈黙を噛(か)み締めながら待っていると、ベルの音が聞こえた。 「タクシーが来たようですね」  飯山(いいやま)の声を聞いて、明香里(あかり)と犯罪被害者支援員の内山は椅子から立ち上がった。内山に肩を支えられ杖(つえ)をつきながら明香里は玄関に向かう。