生まれた時から右足に障がいがある沖縄県名護市大北の宮城克司さん(21)が今春、看護師国家試験に合格し、北部地区医師会病院に就職した。苦難を乗り越え、夢を実現させた克司さんに多くの祝福の声が寄せられ、父親の司さん(61)と母親の尚美さん(61)と共に喜びを分かち合った。

北部看護学校の卒業証書を手に喜ぶ宮城克司さん(中央)と両親=名護市大北

 克司さんは、2歳の時に市宮里の実りの里保育園に入園。名護療育園で歩行訓練をしながら、3歳の時には装具を身に着けて歩けるようになった。5歳の時、琉大病院で1回目の手術を受けた。

 「みんなと同じように学びたい」と兄3人が通った大北小学校に入学。読書感想文が県内で最優秀賞を受賞するほか、全国の絵画コンテストで入賞したこともあった。3年生でサッカーの名桜FCに入り部員と汗を流したが、5年の時に2回目の手術を受けて車いす生活になり、卒業まで支援員の補助を受けた。

 名護中学校1年の時には、市の意見発表会に学校代表で出場し「手術で学んだこと」と題して自らの体験を発表。松葉づえを使っていたのでサッカー部への入部は不安があったが、周囲の理解もあり快く認められた。北山高校へ進学後もサッカーを継続。装具を身に着けていると試合には出られなかったが、装具がなくても出場できるゴールキーパーとして念願の試合出場も果たした。

 小学校当時の校長で名護青少年の家所長の照屋厚さん(70)は、車いすの克司さんが教室やトイレへ移動しやすいように校内の環境を整えた。「強い意志で何事にも挑戦し、看護師になるという目標を達成した。今後の活躍を期待している」と激励した。

 大北区前区長の宮城重雄さん(74)は「学校や区の運動会で最後まで走っている姿に感激した。障がいを乗り越え、看護師の資格を取り、おめでとう」と祝福した。

 克司さんは「幼い頃の経験を活かし、患者の気持ちを考えて痛みに寄り添える看護師として頑張っていきたい」と決意を新たにした。

 両親は「多くの方々の支援のおかげで夢の看護師が実現した。ありがとうございます」と喜んだ。