2021年度の沖縄振興予算に計上されている「沖縄子供の貧困緊急対策事業」の沖縄県や市町村への予算内示が例年に比べ遅れている。内示遅れについて、内閣府沖縄振興局の担当者は「県や市町村から予算を超える申請があり、内容を精査しているため」と説明した。県や市町村は事業費を確定できないまま、子ども支援の新年度事業を進めざるを得ず、対応に苦慮している。

(イメージ写真)外で遊ぶ子ども

 県によると、例年は3月末までに内示が完了している。21年度は4月19日時点で内示されていない。沖縄振興局の担当者は「6月末までに交付決定できるよう急いでいる」と述べた。

 子ども食堂や学習支援を提供する「子どもの居場所」の運営費などに活用されている貧困対策事業は16年度から始まった。予算は毎年増額され、21年度の予算額は、16年度から約4億5千万円増の約14億6020万円。内閣府によると、過去に県や市町村の要求額が予算を上回ることはなかった。

 県の担当者は「額が確定できないため、契約事務を進められず、県の持ち出し分が増えたり、事業圧縮を余儀なくされたりしないか懸念がある。子ども支援は止められないため、事業を走らせてはいるものの、困っている」と説明。コロナ禍で困窮する子どもに食事支援をする新規事業や、既存事業の人件費増で、21年度は20年度の要求額を上回った。

 南風原町も、コロナ禍での相談員増員に加え、居場所の感染防止対策も強化したため、要求額が20年度に比べ増えたという。担当者は「新規事業は既に1日から始め、委託もしている。額が見えないことに心理的な不安はある」と訴えた。