【東京】沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄戦戦没者の遺骨が眠る土砂が埋め立てに使われる可能性があるとして、市民団体が21日、国会内で防衛、厚生労働両省に対し、本島南部からの土砂採取中止を求めた。遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表は「戦没者の遺骨があるのに、埋め立てに使おうと考えたこと自体が過ちだった」と訴えた。

沖縄本島南部からの土砂採取中止を求める具志堅隆松さん(手前中央)ら=21日、国会内

 具志堅さんがハンガーストライキして以降、上京して政府に直訴するのは初めて。一方、防衛省は「調達先は工事の実施段階で決まり、県内外のどちらから調達するかも含めて確定していない」と繰り返し、議論は深まらなかった。

 沖縄戦で祖父を亡くした米本わか子さん=千葉県=も同席した。本島南部で亡くなったという祖父の遺骨は今も家族の元に戻ってきていない。

 祖父の遺影を抱いた米本さんは「戦争に殺され、掘削業者に殺され、辺野古の海に埋められ、3回殺されなければいけないのか」と声を震わせた。

 厚労省担当者は「遺族としっかり対話し、遺骨収集に取り組み、1柱でもご遺骨を遺族の元に届けるよう頑張っていく」と理解を求めた。一方、南部を候補地から外すよう防衛省に申し入れるべきだとの要求については「防衛省の事業に対してコメントしない」と述べるにとどめた。