念願のデビュー記念コンサートで歌う石原まさしさん=17日、うるま市民芸術劇場

 沖縄市の高校2年生、石原まさし(本名・石原昌徳)さん(16)は昨年、CDデビューを果たした演歌歌手です。うるま市民芸術劇場で17、18日の2日間、念願のデビュー記念コンサートを開きました。小さい頃から演歌を聴いて育ち、県内外の歌謡大会で優勝を重ねてきた実力派です。演歌の情感豊かな歌詞と、人情味あふれる昭和の雰囲気が好きという石原さんは「演歌を若い世代にも聴いてもらいたい」と願いを込めて歌います。

 「生まれて初めて聴いた歌が演歌でした」

 石原さんが保育園児だった当時、送迎する祖父の盛吉さん(87)の車内ではいつも演歌が流れていました。北島三郎さんや細川たかしさんの歌を聴いて育ちました。

 小学生の頃、家族でよくカラオケに行ったそうです。初めて演歌を選曲すると「うまい具合に歌えた」と言います。

コロナ禍の中、独学で始めたアコーディオンで「東京ラプソディー」を奏でる石原まさしさん

 母の恵さん(50)は「面白(おもしろ)がって『この曲も歌える?』って歌わせて、家族で盛り上がった。歌手のまねをして、きれいに歌っていた」と振り返ります。

 演歌を歌うことが好きになり、小学校高学年で歌手になる夢を抱きます。「平成生まれ、昭和育ち」と自称する石原さん。昭和の歌が大好きで、戦前の映画も観賞するなどして、当時の歌謡曲を覚えていきました。

 2018年、県大衆音楽祭の県知事賞を受賞。全国縦断歌謡フェスティバル全国大会でチャンピオンに輝くと、レコード会社の目に留まり、中学3年でデビューへの道が開けました。

 初のレコーディングも「心待ちにしていたので、緊張より楽しみが勝ってスムーズにできた」。昨年3月に発売された初シングルは、全国から反響が寄せられたそうです。

石原まさしさんのデビュー曲、西郷隆盛を歌った「田原城山草枕」のCD

 一方、昨年開催予定だったデビューコンサートは新型コロナウイルス流行の影響で3度延期されました。「いい意味で1年間の練習期間があった。レベルアップできた歌もある」と、前向きに努力を重ねて当日に臨みました。

 コンサートは大盛況で幕を閉じました。「今まで当たり前に立てると思っていたステージですが、1年ぶりに歌えてありがたみをしみじみ感じました。また一から、一生懸命歌っていきたい」と喜びをかみしめ、前に進みます。(2021年4月25日「こども新聞ワラビー」から転載)