沖縄本島で背中の赤いケバエの仲間「ヒイロトゲナシケバエ」が大量に発生している。雌と雄が交尾しているような状態で飛ぶことから「交尾虫」などと呼ばれる。中国や台湾、与那国島、石垣島、西表島で確認記録がある。沖縄本島では2017年ごろから増え始めた。今年に入って、県衛生環境研究所に問い合わせが増えている。被害の情報はないという。

県内で大量発生しているヒイロトゲナシケバエの雌(右)と雄=25日、沖縄市内

 4~5月、9~10月の年2回、大きな発生周期を持っている。海外では「ラブ・バグ(愛の虫)」「ハネムーン・フライ(新婚のハエ)」とも呼ばれている。

 トンボの場合、交尾した後、他の雄と交尾しないよう雄が雌の頭部をつかみ、キープする連結飛行が見られる。ヒイロトゲナシケバエは体の大きな雌と小さな雄のお尻の部分がくっついた状態で、雌が雄を引きずるように行動する。

 生物に詳しい沖縄大学の盛口満学長は「昨年から急増し、那覇の市街地から名護の森の中まで、どこでも見られるようになったが、生態にはまだまだ分からない点が多い」と話した。