2016年、沖縄県うるま市で起きた元米軍属による暴行殺人事件から28日で5年となる。県警によると、20年の米軍人・軍属や、その家族による刑法犯検挙数は、39件で前年比8件増。16年と比べると16件増えた。事件・事故が続発する中、国や米軍、県などによる「米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキングチーム(CWT)」は17年4月を最後に開かれておらず、県は早期開催を求めているが見通しは立っていない。

米軍人による刑法犯検挙数

 検挙件数は16年23件、17年48件、18年31件、19年31件、20年39件。殺人や強盗、強制性交等など凶悪犯は計8件発生している。20年は外貨両替店での強盗事件や、タクシーの運転手に暴行を加え、車両と現金を奪って逃走する事件があった。

 21年はすでに15件。1月末には、那覇市内で帰宅途中の成人女性に声を掛け、駐車場に連れ込み、わいせつ行為をした事件が発生し、在沖米海兵隊員が逮捕された。

 県や県議会、県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協)は相次いでCWTの開催を求めた。

 CWTは、2000年にわいせつや、ひき逃げ事件が相次いだことを受け、事件・事故の防止へ関係者が一体となって取り組むため発足した。米軍や在沖米国総領事館、外務省沖縄事務所、防衛局、県警、市町村、商工会などで構成。17年4月までに25回開催された。開催が滞っている間(17年5月~今年3月)の検挙数は152件に上る。

 事務局の外務省沖縄事務所は開催に向け構成団体と「調整中」としているが、開催に至っていない。同省関係者によると、「前向きな議論をしたいが、テーマ設定を巡って意見がまとまらない」と足並みが一致しない。

 別の関係者は「CWTの開催自体が目的化している。CWTを通して何を実現していくか」と、会議の在り方を再確認する必要があると指摘した。

 県は「関係機関が直接議論し、理解を深め、対策を講じることが重要」としている。