障がいのある人たちが作った焼き芋が買える自動販売機が人気だ。沖縄県南城市の神谷産業玉城支店にある自販機は、1カ月に250缶を売り上げる。宮崎県の不動産会社が障がい者支援として開発し、全国に25台ある。沖縄県内では神谷産業が南城市と那覇市大道の給油所に2台を設置。2年以内に20台まで増やす計画で、県内に焼き芋の製造工場を設け、障がい者の就労につなげたい考え。神谷善高代表は「県産イモで沖縄の福祉に貢献したい」と意気込む。

自動販売機で購入した焼き芋。手に温かさが伝わってくる

焼き芋の自販機で障がい者の就労支援を目指す神谷善高代表=南城市の神谷産業玉城支店

袋の中には3個の焼き芋が入っていた

焼き芋の缶は持ち帰らず、自販機の隣のかごに戻す

真空パックされた焼き芋の袋

自動販売機で購入した焼き芋。手に温かさが伝わってくる 焼き芋の自販機で障がい者の就労支援を目指す神谷善高代表=南城市の神谷産業玉城支店 袋の中には3個の焼き芋が入っていた 焼き芋の缶は持ち帰らず、自販機の隣のかごに戻す 真空パックされた焼き芋の袋

■全国に25台設置

 開発したのは、宮崎県で不動産業を営む和光産業の児玉雄二社長。児玉社長は自身の畑で障がい者と野菜を栽培していたが、収穫した量を売り切れないなど、利益の確保に悩んでいた。体調によって仕事ができない障がい者もいて、計画通り生産できないもどかしさもあった。

 そこで目をつけたのが自販機。休みなく毎日24時間稼働する自販機は販売コストを抑えられる上、真空パックの焼き芋は長期保存できるため、日々の生産量にむらがあってもストックできる。

 2019年、宮崎県内に設置すると売れ行きは好調で、現在は全国25台に拡大。1カ月で5千缶を販売している。宮崎県内の福祉施設3カ所と協力し、障がい者が焼き芋を生産、加工している。

■県内でも生産へ

 沖縄では20年1月、神谷産業玉城支店に1台目を設置。人通りが多くはないが、月250缶を売り上げる。冷やし焼き芋も人気で、夏場でも売り上げは安定しているという。

 神谷代表は「那覇市内など人通りの多い場所を選べば、売り上げを伸ばせる」と手応えを話す。今は宮崎県産の焼き芋を使っているが、設置台数を増やして、県内で生産から加工、販売まで一貫させたい考え。

 「焼き芋の製造工場を造って、沖縄でも障がい者の就労支援に役立てたい」と話した。(政経部・照屋剛志)