[ND新提言 抑止一辺倒を越えて](下)

 4月16日にあった日米首脳会談後の共同声明に「台湾」が52年ぶりに盛り込まれた。米国は、中国による台湾の武力統一に強い警戒感を持つ。

【上】米中対立の緩和 日本が導け 猿田佐世代表
【中】軍事のみで安全は図れず 佐道明広氏

 インド太平洋軍のデービッドソン司令官は3月9日の上院軍事委員会で「台湾への脅威は6年以内に明白になるだろう」と期限を区切って台湾有事の発生に言及。後任のアキリーノ海軍大将は同月23日、同委員会で台湾有事に介入すべきだとの認識を示した。

 中国を管轄区域に持つ2人の司令官は「台湾有事は迫る」で一致する。

 予兆はあった。昨年5月、中国の全国人民代表大会で李克強首相は、台湾との「再統一」に触れた政府活動報告から「平和的」との文言を初めて削除した。武力による台湾統一の可能性に言及した瞬間だった。...