行政事務のデジタル化や効率化を目指して政府が進める行政手続きのはんこ使用の廃止を巡り、沖縄県内の41市町村で、既に実施しているのは7市町村、廃止を決定または予定しているのは13市町村あることが沖縄タイムスの調べで分かった。計20市町村が「脱はんこ」を進める中、約半数の21市町村ができるか検討中、未定としており、自治体の間で対応が分かれている。

はんこと文書

脱はんこに取り組んでいる市町村

はんこと文書 脱はんこに取り組んでいる市町村

 はんこ使用の廃止を既に「実施」しているのは石垣市うるま市宮古島市、本部町、北谷町、西原町、北中城村。県は4月1日から個人や事業者の行政手続き申請などの際に原則全ての押印を廃止している。

 石垣市は政府が脱はんこを提唱する前、2018年10月から行財政改革の一環で押印を廃止できる手続きを調査。19年5月から、市税の滞納がないことを認める「義務履行証明書」、児童扶養手当などの申請に必要な「現況届」など430の手続きが簡略化された。

 宮古島市も県内では早期に取り組みを始め、今年1月から住民票を取得する際に押印を省略。はんこを使わない手続きを順次拡大する予定という。

 本部町は4月13日から一部の手続きで押印を廃止した。対象は約10項目で、公共施設の会議室や駐車場を利用するための申請書など住民向けのサービスに加え、役場職員が育児や介護で休暇を申請するための手続きなど組織内の手続きの効率化も図っている。

 脱はんこを「決定」しているか、「予定」しており時期や対象をこれから検討するのは13市町村だった。那覇市では市役所、教育委員会、上下水道局、消防署の事務約4500件のうち、約3700件で押印の省略を予定。担当課は「廃止できるものは速やかに取り組むよう各課に通知している」としている。

 一方、できるか「検討中」「未定」としたのは21市町村だった。時期を含めて決まっていないのは離島が多かった。国や県の取り組みを受けて対応する考えはあるが、限られた人員で対象事務の調査や廃止の手続きを進めるのが難しい状況が浮き彫りとなった。