[ワールド通信員ネット]@米ネバダ

太陽光発電会社の業績を伸ばし「フォーブス」の北米版「30 アンダー 30」に選出された沖縄3世のアレクシア・クーパーさん(中央)。後方は弟のオーストンさん、右は祖母の道子・ドーランさん

 【クリッシー悦子通信員】米ネバダ州で、飛躍的な事業の成長で注目を集めるベル太陽光発電会社。同社の若き女性経営者兼社長、アレクシア・クーパーさん(25)は、道子・ドーランさん(79)=沖縄県旧石川市出身=の孫でウチナー3世。米誌「フォーブス」の今年の北米版「30 アンダー 30」(世界を変える30歳未満の30人)に選出されて地元メディアでも紹介され、地域や県人会の間で話題になっている。

 北米版「30 アンダー 30」はビジネス、アート、スポーツ、サイエンスなど20分野をリードし、北米で活躍する「30歳以下を30人ずつ」を紹介する企画。クーパーさんはそのうちのエネルギー部門で選ばれた。「夢のよう。何と表現していいか分からないほど、うれしくてそして光栄に思う。私を支えてくれた全ての人々に感謝する」と感激の面持ちで語っている。

 クーパーさんがエアコンの会社から現在の会社に移ったのは3年前。当時、同社は建設関係が中心で太陽光発電の比重はわずかだった。

 総合統括部長として入社したクーパーさんが、まず手掛けたのは新しい時代に即した社内変革だった。建設関連から電力へと経営の重点を移し、太陽光発電の勧誘を地域で進めて、財政支援システムを紹介。女性の登用を進め、新しい考え方を持つ人材を積極的に採用・登用した。

 その他、社員の給与引き上げ、福利厚生を向上させた。「典型的な男社会の建設関連から新しい時代を展望する新しい」会社へと移行させた。

 クーパーさんが入社当時、同社の収益は年間4千万ドル程度だった。それが2019年には2・7億ドル、20年には13億ドルと急速に増加。従業員も8人から60人に増えた。現在は太陽光電気敷設チームを二つ持つが、今年は6チームまで増やす予定で、売り上げも30億ドルを目標に掲げる。

 昨年、当時の社長に「この会社を実質的に動かし、発展させてきたのは私だから、私にこの会社を売るか、そうでなければ私はこの会社を辞めて自分の会社を起こす」と交渉。同社を数年の分割払いで買い受けた。

 電力供給に必要なC2と呼ばれる難関の試験にもこのほど合格し、ネバダ州で最年少の女性の同免許保持者となった。加えて今年は「ギブパワー」と呼ばれる開発途上国における太陽光発電システムの導入支援に、より積極的に参加することを目指す。

 そんなクーパーさんだが、ルーツのある沖縄が大好きで、おばあちゃん子でもある。毎週、1人暮らしの道子さん宅を訪れて週末を過ごす。最近の沖縄訪問は15年。「私は沖縄の文化が大好き。人に対する思いやり、尊敬、温かさなど、私はアメリカ人より沖縄から多くのことを学んだ。それを教えてくれたおばあちゃんは私のヒーロー」と目を輝かせた。