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歩道に立つだけなのに… 大宜味村でのヘリパッド建設抗議、警察が撮影

2016年12月12日 07:40

9秒でまるわかり!

  • 歩道でヘリパッド建設に反対する大宜味村民を警察が恒常的に撮影
  • 市民のデモ撮影は最高裁判例で現行犯に限るなど厳格な縛りがある
  • 弁護士は撮影を違法だと指摘。県警からは合法か否か回答なし

 【大宜味】米軍ヘリパッド建設に反対する大宜味村民が歩道に立つだけの抗議行動に対して、警察がビデオカメラを向け続けている。警察が市民を撮影するには現行犯であることなど、厳格な縛りがある。弁護士は撮影を違法と断じ、市民も「表現の自由を萎縮させる狙いだ」と反発する。県警は「個別案件には答えを差し控える」と回答しなかった。(北部報道部・阿部岳)

沿道で抗議する市民にビデオカメラを向ける警察官=9日午前8時すぎ、大宜味村喜如嘉

 9日午前8時すぎ、大宜味村喜如嘉の国道58号。ヘリパッド建設用の砂利を東村高江まで運ぶダンプの車列が南下してきた。住民8人が歩道上でプラカードを掲げて抗議。すると、車列の中にいた警察車両2台から、警察官がビデオカメラを住民に向けた。抗議行動はこの夏、高江まで行けなくても意思表示したい、と大宜味村内の3カ所で自然発生的に始まった。参加者には90代の女性もいる。車道に飛び出したりせず、平和に行動することを申し合わせている。

 だが、警察による撮影は開始当初から恒常的に続いているという。窓を開け、速度を落として「なめるように」撮る警官もいる。

 喜如嘉区の大山美佐子区長は「脅しなのか。絶対に許せない」と憤る。50代の女性は「地元のおじさん、おばさんが平和に抗議しているだけ。警察が法律の通り公平中正なら、抗議くらい自由にさせてほしい」と求める。

 警官が市民のデモを撮影するのは「現に犯罪が行われた」などの場合に限ると示した最高裁判例(1969年)がある。住民らは6日、判例を添えて県警ウェブサイトから苦情を申し出たが、まだ回答はないという。

 小口幸人弁護士は「大宜味の現場で犯罪は起きておらず、撮影目的も不明。純粋に違法だ」と指摘する。「萎縮すれば思うつぼ。警察の人権侵害に抗議し、憲法に定められた通り、不断の努力で権利を守っていく必要がある」と話した。

 一方、県警は本紙取材に対し「(ダンプの)出発地点から到着地点までの間で反対派による飛び出し、寝転びなどの違法行為が行われてきている。事案の発生に備え、法令、判例を踏まえ適切な警察活動を行っている」と一般論で説明。大宜味村の現場での撮影が合法かどうかについては答えなかった。

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