沖縄県宮古島市への陸上自衛隊配備を巡り、駐屯地用地の国への売却に便宜を図った見返りに現金約650万円を受け取ったとして、前市長の下地敏彦容疑者(75)、地権者で会社役員の男(64)容疑者が逮捕された贈収賄事件で、敏彦容疑者が金銭の授受を認める一方、土地売却に絡む見返りだったとは認めていないことが県警関係者への取材で分かった。

贈収賄事件の構図

前宮古島市長の下地敏彦容疑者

贈収賄事件の構図 前宮古島市長の下地敏彦容疑者

 県警は13日、宮古島市内の敏彦容疑者の自宅や市役所を家宅捜索した。また両容疑者の身柄を那覇地検に送致した。

 関係者によると、駐屯地整備計画が持ち上がる前の2013~14年ごろ、市上野野原のゴルフ場「千代田カントリークラブ(CC)」を経営していた会社役員の男は、事業の資金繰りの悪化を背景に土地の売却を考えていたという。

 当時は県が市内に県営公園の整備を計画していたこともあり、会社役員の男は公園用地としての売却ができないか敏彦容疑者に持ち掛けていたとみられる。

 市は千代田CCと「前浜地区」の2カ所で整備を進めるよう県に求めていたが、県から前向きな返答が得られず計画が停滞していた経緯がある。

 その中で自衛隊配備計画が浮上し、敏彦容疑者と会社役員の男との間で売却に向けた話し合いが進んだとみられる。敏彦容疑者は2015年1~3月、防衛省担当者らに「千代田を中心に事業を進めてほしい」などと3回に渡って要望している。