沖縄県読谷村波平の海岸「ナッコーリバマ(通称)」で2月、何者かによってヤシの木が無断で伐採された場所に、善意で寄贈されたヤシの木が5月上旬、新たに植えられた。人々の憩いの場の復活に、地主の国吉真紀さん(59)は「人の心の温かさを感じた」と喜ぶ。

新たに植えられたヤシの木=読谷村波平の海岸(提供)

 国吉さんは木が切り倒されて「精神的にも参った」が、周囲に励まされ、友人の比嘉徹さん(60)らともう一度植える決意をした。

 ヤシの木を購入しようと、木花を出荷する農家でつくる組合「やんばる緑花木」を訪ねたところ、事情を知る組合から逆に寄贈を申し込まれた。組合はヤエヤマヤシ4本を寄贈した。

 友人らも10本購入して国吉さんに贈り、5月7~9日に植樹。無断伐採で残った1本と合わせて計15本が海岸に並ぶ。

 組合の島袋純代表は「無断伐採は農家からしたら考えられないほど残念で、少しでも国吉さんを元気づけたかった」と語る。比嘉さんは「毎日見ても感動する景観になった」と笑顔。国吉さんは「ヤシの木は友好の印として大切に守りたい」と感謝した。犯人は特定されておらず、防犯カメラを設置するという。