沖縄県伊平屋村の田名漁港しゅんせつ工事などを巡る住民監査請求で、村に8680万円を支払うよう勧告された伊礼幸雄村長が応じなかったとして、村民6人は27日、那覇地裁に住民訴訟を起こした。

那覇地裁

 訴状は「村長自ら事業の進捗(しんちょく)を問い合わせず、事業の遅れなどに気付かないまま時間を経過させたことや、村長印の管理を怠り、職員が無断で使用できる状況を放置したことなどは職務義務違反」と指摘。村に対し、8680万円を伊礼村長に損害賠償請求するよう求めた。

 原告の1人(67)は「問題の発端は役場内のコンプライアンス(法令順守)の欠如。ただでさえ厳しい村の財政に大きな損害を与えた。村長は責任の取り方を明確にすべきだ」と話した。

 伊礼村長は「訴訟となることは望まなかったが、しっかりと受け止めて対応していきたい」と述べた。村議会3月定例会で可決された退職金の50%(約450万円)の返納を求める要望書に関し「受け入れる方向で検討している」とした。

 村民らは2018年に始まった工事などを巡り、住民監査請求書を2月に提出。村監査委員は4月、8680万円を村に支払うよう村長に勧告していた。