新型コロナ沖縄の今

午前0時に及ぶ勤務「医療体制の改善がモチベーション」自宅療養者を支える訪問看護

2021年5月31日 09:16

[新型コロナ 沖縄の今]

新型コロナウイルスの感染者の自宅を訪問し、体調などを確認する宇茂佐勇磨看護師(提供)

県の新型コロナ患者の療養・入院状況(30日時点)

新型コロナウイルスの感染者の自宅を訪問し、体調などを確認する宇茂佐勇磨看護師(提供) 県の新型コロナ患者の療養・入院状況(30日時点)

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、自宅や高齢者施設に看護師が訪れて感染者の健康状態をチェックする訪問看護は、自宅療養者や入院調整中の患者の命を守る「最後のとりで」ともいわれる。病床逼迫(ひっぱく)が続く中、訪問看護の現場では、医療施設の負担を補いながら在宅患者に対応するため、懸命な取り組みが続いている。(社会部・玉城日向子)

 「逼迫した医療に余裕をつくることが僕らの役割。手探りだができることはやるつもりだ」。うるま市の「訪問看護リハビリステーションhappiness(ハピネス)」で看護師として働く宇茂佐勇磨さん(27)は、訪問看護を担う意気込みをそう語る。

 毎日、感染者の自宅や入所施設に防護服を着て訪問。患者ごとに防護服やフェースガードを取り換え、「せきはないか」「息苦しさは」と声を掛けながら、患者の体調の変化や呼吸状態が正常かを確認する。

 現在、主に診ているのはクラスターが発生した高齢者施設。施設内は、感染者を隔離している部屋とそれ以外のエリアに分けられ、感染拡大を予防。感染者の自宅を訪問する場合は、家に入らず家の窓からお互いに顔を合わせて電話で症状を聞き取ることもある。

 宇茂佐さんが受け持つ患者は、基礎疾患を抱える高齢者が多く、より重症化のリスクが高い。急変前のわずかな変化を意識し、看護に当たる。「病院だと患者の異変をすぐに医者やスタッフに相談できるが、今は自分一人の判断に全てがかかる。プレッシャーは大きい」と胸の内を明かす。

 自宅療養中に重症化し、すぐに入院が必要になれば主治医や県に連絡し、搬送先を手配。その際は本人や家族と事前に相談し、人工呼吸や蘇生措置の希望も決めており、実際に受け持つ患者が救急搬送されたこともある。本人や家族からは「無事に治るのか」「どうなるか分からなくて不安だ」との声もあるという。

 宇茂佐さんは、ほぼ一人で感染者の看護をしており、勤務が午前0時に及ぶこともある。「きついとは感じない。逼迫した医療提供体制を改善させることがモチベーションだ」と話している。

●疑問・困りごと募集

 新型コロナウイルスの感染が広がり、くらしや経済、学校生活に影響が広がっています。読者の皆さんがいま困っていることを、ぜひお寄せください。沖縄タイムスは、県民の「疑問」や「困り事」などを共有する企画を始めています。

 受け付けは下記から特設サイトにアクセスするか、郵送で郵便番号900-8678、那覇市久茂地2の2の2「沖縄タイムス編集局社会部」まで。ファクスは098(860)3483。メールはshakai@okinawatimes.co.jp

 >>特設サイトはこちら


連載・コラム
記事を検索
注目コンテンツ
復帰のエピソードお寄せください
復帰のエピソードお寄せください
日本復帰にまつわる体験や、半世紀を振り返っての思いなどをお寄せください。
SDGs企画「未来へ#いのちを歌おう」
SDGs企画「未来へ#いのちを歌おう」
Kiroro玉城千春さんが沖縄県内の小・中学校を訪ねて、夢、命の尊さを届けます。
不器用トーク・アーカイブ
不器用トーク・アーカイブ
不器用トークのアーカイブページです。毎月1回、まさに今、現場で取材している記者たちが、それぞれのテーマについて熱く語ります。
楽でお得でポイント高し!
楽でお得でポイント高し!
「オール電化」はセイカツをどうカエルのか?護得久栄昇先生がオール電化生活の安心・お得な魅力を探った。
”コトバチカラ”特設サイト
”コトバチカラ”特設サイト
人々を勇気づけるアスリートのコトバを発信している特設サイト
命ぐすい 耳ぐすい
命ぐすい 耳ぐすい
沖縄県医師会の各分野の医師による医療・健康に関するコラム
胃心地いいね
胃心地いいね
沖縄タイムスの各市町村担当の記者が、地域で話題のお店や人気グルメを食べ歩きます。
アクロス沖縄
アクロス沖縄
東京発 各分野で活躍する情熱県人らを紹介
ワールド通信員ネット
ワールド通信員ネット
世界各国の沖縄県系人の話題を中心に、海外通信員が各地のニュースをお届けします
マンガ家大城さとしが行く!沖縄のじょ~と~企業探訪
マンガ家大城さとしが行く!沖縄のじょ~と~企業探訪
おばあタイムスでおなじみのマンガ家・大城さとしさんが長編マンガで沖縄の企業を紹介するシリーズ企画です。