[「防人」の肖像 自衛隊沖縄移駐50年](24) 第2部 浸透の境界線 慰霊観(中)

 陸上自衛隊那覇駐屯地にある赤瓦の建物に掲げられた木の看板には、筆書きで「鎮守の館」とある。資料によると「先の大戦で散った英霊鎮魂の館」で、申し込めば誰でも見学ができる。

 旧日本軍の軍服や武器が展示される施設の中心と言えるのが、本島中南部地域を模したジオラマ「戦史模型」だ。米軍が上陸して宜野湾や浦添、首里城一帯で旧軍が交戦し、南部に撤退した様子を時系列で追う。

 スクリーンに当時の映像を映し、ジオラマの電飾で戦線が南下する様子を視覚的に示す。戦況を伝えるナレーションの一人称は「わが軍」だ。

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 模型の展示室には、製作年と担当隊員の名前が記録された金属板が貼ってある。完成は1982年7月。「全般企画担当」とある澄田豊さん(83)に製作のいきさつを文書で質問すると、現在暮らしている出身地の鳥取県から手紙が返ってきた。...