私たちの暮らしになくてはならないものの一つが、電気だ。スマートフォンや家電といった、日常生活を快適・便利にするツールはもちろん、デジタル技術を活用する将来的な「スマート社会」の実現なども、電気なしには語れない。電気エネルギーの重要性が増す中、世界的に進む脱炭素化を背景に、電気をつくる方法にも環境への配慮が求められている。そこで今回、2050年に「二酸化炭素(CO)排出実質ゼロ」を掲げる沖縄電力に、沖縄民謡界最後の大御所「護得久栄昇(護得久流民謡研究所会長、FECオフィス所属)」が潜入! 再生可能資源混焼による火力発電や、地域の清掃活動・環境教育など、ハード・ソフト両面で“地球環境ファースト”の同社の取り組みに迫る。(企画・制作 沖縄タイムス社営業局)

沖縄電力が取り組む「バイオマス発電」の燃料となる、県内の建築廃材などを加工した「ペレット」に興味津々の護得久先生(右)。ペレットを手にするのは同社環境部の原田幸典さん。ペレットは、2人の後ろにそびえるサイロで保管されている=金武町・金武火力発電所

県内産の廃材使って発電中! 金武火力発電所に潜入

原田 護得久先生、金武火力発電所へようこそ! 沖縄電力環境部の原田です。さっそくですが、護得久先生は「バイオマス発電」をご存じですか?

護得久 バイオマス~? 何ねぇそれ?

原田 バイオマス発電とは、生物由来の再生可能資源を燃焼させて発電する火力発電の一種です。植物などを燃焼させると二酸化炭素(CO)が排出されますが、植物は成長過程で行う光合成により大気中のCOを吸収するため、ゼロになると考え、再生可能エネルギーの一つとして位置付けられているんです。沖縄電力では、県内の建築廃材などをペレット(木くずを粉砕・圧縮して固めたもの)に加工した「木質バイオマス燃料」を利用しています。

護得久 沖電のバイオマスは「うちなー県産品」を使っているんだね! 県産品を使うのは上等よ!

原田 そうなんです。金武火力ではこの燃料を石炭と混ぜ、燃焼させることで発電しています。混合後はミルで小麦粉ほどにサラサラになるまで細かく粉砕し、燃えやすくしています。ミルで粉砕された燃料は、全高約40メートルの巨大なボイラーに送られます。

護得久 中が見られないから外側を触ってみたいけど、熱くてそれどころじゃないね。

原田 護得久先生、やけどしますよ! ボイラー内には給水パイプが通っていて、パイプの水を高温高圧の蒸気に変えて蒸気の力でタービンの羽根車を回し、発電機を回転させることで電気を作っています。
護得久 県産のものを使って、県民の電気を作っているんだね。よーくわかったよ。