沖縄県の東村高江の米軍北部訓練場のメインゲートで米軍車両や軍雇用員らの通行を妨害したとして、威力業務妨害の疑いで県警が4日午前、チョウ類研究者の宮城秋乃さん(42)の自宅を家宅捜索したことが分かった。識者は「過剰な捜査だ」と指摘している。

宮城秋乃さんが米軍北部訓練場返還地で集め、イエローラインの内側に置いた米軍廃棄物=4月7日(宮城さんのブログより)

 宮城さんによると、捜査員ら約10人が東村の自宅内や倉庫を約1時間半かけて捜索。車や書籍類などの写真を撮影し、タブレット端末やパソコン、ビデオカメラなどを押収したという。

 宮城さんは捜査員から、4月7日に米軍基地との境界を示すイエローラインの内側に廃棄物を置き、通行を妨害したことによる家宅捜索と説明を受けた。またこれまでに北部訓練場の返還地で回収した米軍の廃棄物をゲート前に置いたことなどに対しても「今後捜査する」と言われたという。

 宮城さんは「これまであらゆる手段で返還地の廃棄物について訴えてきたが、米軍や政府は見向きもしなかった。背景も考慮せずに短絡的に威力業務妨害とされることは納得いかない。返還地内で火薬入りの弾薬などの廃棄物を見つけて通報した時には、県警は職務であるにもかかわらず回収していないが、市民の抗議行動は厳しく弾圧することに矛盾を感じる」と話した。

識者「政府への反対運動を抑制」と指摘

 沖縄弁護士会に所属する加藤裕弁護士は「宮城さんの行動は『威力』とは言い難く、保護されるべき政治的表現の自由の一つ。県警の捜査は過剰で政府に反対するような運動を抑制しようとする行為だと言わざるを得ない」と指摘した。