宮古島市上野野原の陸上自衛隊駐屯地の用地売却を巡る贈収賄事件で、千代田カントリークラブ(CC)前代表の被告(64)=贈賄罪で起訴=が前市長の下地敏彦被告(75)=収賄罪で起訴=に対し、起訴された600万円以外にも複数回にわたって現金を渡し、総額1千万円以上の授受があったとみられることが複数の捜査関係者への取材で分かった。

前宮古島市長の下地敏彦被告

 捜査関係者によると、600万円以外の現金授受は2018年5月以降とみられ、陸自用地売却以外の別の便宜への見返りの意図があった可能性もある。

 複数の関係者によると18年ごろ、千代田カントリークラブ(CC)前代表の被告は公有ゴルフ場「宮古島市サシバリンクス伊良部」の指定管理受託を狙っていた。だが結果的に別の業者に委託が決まったという。600万円以外の現金授受の疑いは、この指定管理受注を狙ったものとの見方もある。

 市によると、サシバリンクスの指定管理者公募は18年8月10日~9月10日。管理期間は19年4月~22年3月の3年間で委託費の支払いはなし。

 同ゴルフ場は利用者数の低迷で苦境に立たされていたが、15年に伊良部大橋が開通して以降、利用者が急増。年間利用者数5千人程度から、17年度には1年間で約1万3千人に伸びるなど収益の改善がみられていた。

 贈収賄事件を巡っては、千代田CCを経営していた前代表の被告が資金繰りの悪化から土地売却を敏彦被告に相談していたとみられ、敏彦被告は配備計画の受け入れを表明することで売却に関し便宜を図り、その謝礼と知りながら600万円を東京都内のホテルで受け取ったとされる。

 那覇地検は5月23日に千代田カントリークラブ(CC)前代表の被告を贈賄の罪で、6月2日に敏彦被告を収賄の罪でそれぞれ起訴した。