沖縄の梅雨明けを告げるといわれる「ハーレー鉦(かね)」が7日午前5時前、沖縄県糸満市糸満の拝所・山巓毛(さんてぃんもう)で高らかに鳴らされた。糸満ハーレー行事委員会の東恩納博委員長(66)は「新型コロナウイルスが早期に収束し、日常が戻りますように」などと願いを込め、海を見下ろす高台から夜が明けぬ糸満の街に「カーン、カーン」と鉦を打ち鳴らした。

沖縄の梅雨明けを告げるハーレー鉦を鳴らす糸満ハーレー行事委員会の東恩納博委員長=7日午前4時50分、沖縄県糸満市糸満の山巓毛

 東西南北に向かって3回ずつ鉦を打ってきたが、昨年からコロナの収束を願って5回ずつ、計20回鳴らすようになった。

 東恩納委員長は「ハーレーは御願(うがん)に始まり、御願に終わる。御願を大切にしてきたからこそ、コロナの1日も早い収束を願って、例年より多く鉦を打った」と話した。  航海安全や大漁を祈願する糸満ハーレーの1週間前(旧暦4月27日)に実施される伝統行事。糸満ハーレー(旧暦5月4日)は新型コロナウイルスの影響で戦後初の中止となった昨年に続いて、2年連続の中止が決まっている。

 行事委員会で議論を重ねたという。東恩納委員長によると、ハーレーの会場が人数を制限できないことから、開催は厳しいという結果になった。「御願バーレー」だけでも実施を望む意見があったものの、漁師がこぐため「コロナに感染したら長期出漁できなくなる。補償がない中で、誰も責任を負えない」といった理由で中止が決まった。

 東恩納委員長は、鉦を鳴らした後、剛柔流のサンチンを奉納した。「開手三戦(かいてさんちん)といわれるように、世の中が開け、安全で安心な生活に戻ってほしい」ハーレー開催を待ち望んでいた。