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精神疾患がある人の子どもをサポートしている坂本将吏さん=八瀬町内

障がい者のきょうだい支援に取り組む石垣春美さん=豊見城市の障害者就労支援センター「ちいろば」

精神疾患がある人の子どもをサポートしている坂本将吏さん=八瀬町内 障がい者のきょうだい支援に取り組む石垣春美さん=豊見城市の障害者就労支援センター「ちいろば」

 病気びょうきしょうがいがある家族かぞくやきょうだいの世話せわをしている18歳未満さいみまんども「ヤングケアラー」が、学校がっこうのクラスに1人ひとり2人ふたり割合わりあいでいることが、くに調査ちょうさかりました。

 勉強べんきょうしたり、友達ともだちあそんだりする時間じかんれないなどの影響えいきょうているため、同世代どうせだいなか孤立こりつし、子どもらしい毎日まいにちごす権利けんりうしなっているおそれがあります。

◆うちなーぐちと英語の訳文

[うちなーぐちで読もう] 比嘉光龍訳

 病気びょーち、またからだ不自由ふじゆーやるやー人数にんじゅ兄弟ちょーでー面倒見みんどーんーちょーる、18にんたんわらび「ヤングケアラー」や、学校ぬくみんかい1人ちゅい2人たい数居かじをぅんでぃち、国ぬ調しらびっしかやびたん。勉強びんちょーさい、同士どぅしとぅあしだいする、まどぅぬとぅららんなとーるたみに、ちるみ内居うちをぅてぃどぅー1人ちゅいなてぃ、わらびらーさるらしうしなとーるぐとーいびーん。

[英語で読もう] ユルヴァーグ・A・デイビッド訳

  A nationwide survey found that each school class has one or two students playing the role of young carer. This is a young person under the age of 18 who cares for a sibling or other family member with an illness or disability. This role affects these young carers' lives as takes away their time for studying or playing with friends. Such young people are at risk of feeling isolated from children of the same age and losing the right to spend their days as a child should.

◆勉強や遊び 子どもの大切な時間取れず

・「ハピんちゅOKINA輪」の坂本将吏さん

 ヤングケアラーは大人おとなわりに家族の看病かんびょうや世話、見守みまもりをしています。もの掃除そうじ洗濯せんたくなどの家事かじや、おさないきょうだいの世話のほか、アルコールや薬物やくぶつなどの問題もんだいがある家族にせっしている子もいます。

 国は今年ことしがつ全国ぜんこく中学生ちゅうがくせい高校生こうこうせいたいするはじめての実態調査じったいちょうさ結果けっか発表はっぴょうしました。

 調査によると、世話をしている家族が「いる」と回答かいとうしたのは中学生が5.7%(やく17にんに1人、高校生が4.1%(約24人に1人)でした。

 世話をしている家族は「きょうだい」が中学生で61.8%、高校生で44.3%とそれぞれもっとおおく、理由りゆうやくわりが「幼いから」でした。

 回答した中高生ちゅうこうせいの2~3割が「父母ふぼ」を、2割前後ぜんごが「祖父母そふぼ」を世話していました。世話が必要ひつよう状況じょうきょうとして、父母は身体しんたい障がいや精神疾患せいしんしっかんがあり、祖父母には要介護ようかいご(介護が必要な状態じょうたい)や認知症にんちしょうなどがありました。

 世話の内容ないようとしては父母は家事、祖父母では見守りが最多さいたでした。  昨年さくねん8月と9月の2かい、精神疾患があるおや県内外けんないがい当事者とうじしゃ支援者しえんしゃらがインターネットを使つかって会合かいごうひらき、当事者の体験談たいけんだんみみかたむけました。

 主催しゅさいした団体だんたい「ハピんちゅOKINA(こどもぴあ沖縄おきなわ)」事務局じむきょく坂本将吏さかもとまさしさん(42)は作業療法士さぎょうりょうほうしで、長野県ながのけんの精神科病院かびょういんで7年働ねんはたらいた経験けいけんがあります。

 坂本さんは「精神疾患がある本人ほんにんくらべ、子どもや家族への支援はないがしろにされてきた」と強調きょうちょうします。

 親が暴言ぼうげんく、あばれる、刃物はものを持つ-。子どもは自分じぶん家庭かていしからないので、精神てきストレスをかかえながらも、そんな状況を「たりまえ」とおもってしまうといいます。

 一方いっぽう、坂本さんは「当事者はみんな親がきだし感謝かんしゃしている。悪口わるぐちいたくない、親を悪く言わないでほしいとも思っている」と「相談そうだんしづらさ」も指摘してき

 「親をどうするか、ヤングケアラーをどうするか-ではなく、家族をまるごと支援しなければならない。小学校しょうがっこう中学校ちゅうがっこうで、精神疾患についてのただしい知識ちしきをそれぞれのレベルにわせてつたえることも必要。理解りかいすすめば偏見へんけんはなくなる」と提案ていあんしました。

・「ちいろば」所長の石垣春美さん

 豊見城市とみぐすくしにある障害しょうがい就労しゅうろう支援センター「ちいろば」所長しょちょう石垣春美いしがきはるみさん(63)は昨年、障がい者のきょうだい(「きょうだい」)を支援する目的もくてきで、「きょうだいのかい わたぼうし」という団体をつくりました。

 石垣さんによると、親は障がいがある子どもにかかりきりになるため、きょうだい児は人知ひとしれずさびしさや自分を否定ひていする感情かんじょうを抱えてしまいがちです。自分のやりたいことをおさみ、いい子になろうと頑張がんばりすぎる傾向けいこうがあるといいます。

 石垣さん自身じしんも2歳上さいうえあにに「脳性のうせいまひ」という障がいがあります。

 「親にあまえたいのに甘えられなかったもやもやした感情がある。『えらい』とか『お利口りこうだね』と言われても100パーセントうれしくない。当事者は『大変たいへんだったね』や『寂しかったね』と言われたい」

 わたぼうしは、当事者同士どうし共感きょうかんできるをつくろうと、8月にきょうだい児やその父母の交流こうりゅう会を開きます。なやみや支援情報じょうほうなどをはない、きる勇気ゆうき共有きょうゆうするのが目的です。

 石垣さんはきょうだい児に「我慢がまんばかりせず、あなた自身じしん唯一ゆいいつ大切たいせつ存在そんざいだと知ってほしい」とけます。親や教育関係きょういくかんけい者には「きょうだいの持つ悩みに気付きづいてほしい」とのぞみました。

 国はヤングケアラー支援のため、家事や子育こそだてをささえる制度せいど整備せいびする方針ほうしんで、自治体じちたいによる調査もうながします。沖縄県おきなわけん担当たんとう者は「県内けんない実態じったい把握はあくするため、調査手法しゅほうなどを検討けんとうしている」とはなしました。