生まれてから7年間、前髪以外の髪を一度も切らずに伸ばし続けてきた国吉莉梨さん(7)=沖縄市=がこのほど、病気や事故で髪を失った子どもに髪を贈るため、髪を約40センチ切った。抗がん剤治療で髪の毛が抜けてしまった母友美さん(48)がウィッグ(かつら)をかぶる姿を近くで見てきた莉梨さんは、切った髪を前に照れくさそうに「ママのかつらのようになってほしい」と話し、自分の髪が役立つことを願った。(中部報道部・屋宜菜々子)

カットした髪を手にほほ笑む国吉莉梨さん(左)と母友美さん=5月24日、沖縄市

カット前の国吉莉梨さん。生まれてから7年間伸ばし続けた髪は腰下まである

カットした髪を手にほほ笑む国吉莉梨さん(左)と母友美さん=5月24日、沖縄市 カット前の国吉莉梨さん。生まれてから7年間伸ばし続けた髪は腰下まである

 友美さんは今年3月に乳がんの手術を受け、2週間に1度通院しながら治療を続けている。副作用で髪の毛が抜け、外出時にウィッグが欠かせないという。

 元々、ヘアドネーションを知っていた友美さんは、莉梨さんに写真を見せながら「莉梨の髪の毛が、子どものウィッグになるんだよ」と仕組みを説明したところ「やりたい」と答えたという。友美さんは「私が外出のたびにウィッグをかぶる姿を見て、ウィッグが大事なものだと感じ取っていたのだと思う」と話す。

 長い髪がトレードマークのディズニーキャラクター「ラプンツェル」に憧れ、7年間伸ばし続けた髪は、頭皮から毛先まで73センチで、腰下まで伸びた。カット当日は、生まれて初めての美容室で緊張した様子で椅子に腰掛けた莉梨さん。カット後は、鏡に映る新しい髪形の自分を前に「すっきりした」と晴れやかな表情だった。

 切った髪は美容室を通して大阪の団体へ送り、医療用ウィッグとなり、必要とする子どもへ贈られる。