沖縄県は15日夕、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の再延長を巡って、県内経済団体との緊急会議をオンラインで開いた。県は、2週間延長で意見が一致した14日の専門家会議の内容を報告。飲食業界は、マスク会食を徹底した上での酒類提供の再開に理解を求めたが、県は困難視した。業界では自粛疲れから、営業再開に踏み切る店が出るのではないかとの懸念も出ている。

人通りもまばらな緊急事態宣言下の国際通り=9日、那覇市

経済団体とのオンライン会議であいさつする照屋義実副知事(右)=15日、県庁

人通りもまばらな緊急事態宣言下の国際通り=9日、那覇市 経済団体とのオンライン会議であいさつする照屋義実副知事(右)=15日、県庁

 県飲食業生活衛生同業組合の鈴木洋一理事長によると、同日に組合員から「もう限界です」「お酒を提供できるようお願いしたい」と訴えるメールが届いたという。

 日本料理店もフランス料理店も、酒を提供してきた店は皆休業に追い込まれているといい、会議ではマスク会食を徹底した上での酒類提供の再開を強く求めた。

 しかし、県側は、仮にまん延防止等重点措置に移行したとしても酒類提供の再開は厳しいと説明したという。

 鈴木理事長は「従業員を多く抱え、協力金だけでは事業を継続できない店の経営はかなり厳しい。今後、県の要請には応じないという店が出てこないか心配だ」と語る。

 スナックやバーなどが加盟する県社交飲食業生活衛生同業組合の下地秀光理事長も「県の方針に従うしかないが、いつまで続くのか」と声を落とす。

 経済再開の切り札となるワクチン接種も遅れ、先の見通せない状況に不安も募っており「協力金を早急に支払ってほしい」と切望した。

 沖縄観光コンベンションビューローの下地芳郎会長はワクチン接種の加速化を提起。「職域接種ができない個人事業者もいる。観光客の受け入れ態勢を整えるためにも、高齢者の接種終了後は県が開設している大規模接種会場を活用し、観光従事者に優先的なワクチン接種ができないか検討してほしい」と要望した。

 一方、14日の専門家会議では大型商業施設への土日の休業要請について「緩和も可能」との意見も出ていた。

 デパートリウボウを運営するリウボウインダストリーの糸数剛一社長は「商業施設ではクラスターが発生していない。そもそも密な状態でなく、密になったとしてもテナントごとに入場制限をするなど感染対策を徹底している」と述べ、21日以降の緩和を求めた。