沖縄県で新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の延長初日となった21日、飲食店の休業要請は続くが、那覇市内では営業再開に踏み切る店もあった。学校の休校や大型施設への土日の休業要請が解除され、飲食店のみに要請が続く。協力金の支給の遅さや度重なる延長に対して「我慢の限界」との声も出た。

開店準備を始める那覇市内の飲食店店主。「これ以上の休業要請は受け入れられない」と嘆く=21日午後5時、那覇市

 県によると、18日時点では、協力金を申請した事業者数7069件に対して、支払い済みは2341件。前回発表時は4%の支払いにとどまっていたが、33・1%と大幅に伸びた。県は当初予定より2日前倒しで支払いを始め、事業者への給付を急いだ。

 ただ、今回の給付は、5月22日までのまん延防止等重点措置に基づく協力金。緊急事態宣言に伴う協力金の申請は、約1カ月後の7月19日に始まる予定だ。そのため協力金を待てず、営業再開に踏み切る店も出てきている。

 那覇市内のある居酒屋店主は21日から、通常通り、酒を提供して午後8時以降も営業することを決めた。店主は「これ以上は耐え切れない」と疲れ切った様子で話す。

 これまでは酒を一切提供せず、8時までに閉店するなど、県の要請に従ってきた。その結果、売り上げは前年比の半分以下に。家賃や従業員の給料の支払いなどがあり、休業をこれ以上続けることは不可能だという。

 店主は「要請を守らない店舗に客が密集していて、正直者がばかを見ているようだ。他の店も開けて客を分散させた方が感染対策になるのでは」と皮肉った。

 県飲食業生活衛生同業組合の鈴木洋一理事長は「今後も酒類の提供や8時以降の営業を始める店舗は増えるだろう」と懸念する。

 「協力金などをもらっていない業種も多い中で飲食店はもらっている分、踏ん張ってもらわないと困る。他の業種に顔が立たない」と困惑する。組合としては「県には一日でも早く緊急事態宣言の解除を前倒ししてもらえるよう協議していく」と話した。