沖縄県北谷町吉原の宇地原地区に住む瑞慶覧朝宏さん(74)、カツ子さん(71)は定年後、夫婦仲良く緑化活動などにいそしんでいる。北谷中学校の卒業生には毎年折り鶴約4千羽を贈り、生理用品に事欠く子どもには町を通じて生理用品10万円分を贈った。2人は「できる人ができることをやれば良い」と肩の力を抜いて、地域貢献を楽しむ。(中部報道部・宮里美紀)

2人で毎日花の手入れにいそしむ瑞慶覧朝宏さん、カツ子さん夫婦=北谷町吉原

 緑化活動はカツ子さんの花好きから始まった。数年前に引っ越してきた吉原の自宅では、花を植えたが風が強く育たなかった。そんな折、近所の道路沿いに木や雑草が生い茂っている様子を見て、町に掛け合い朝宏さんと花を植えだした。

 毎日夕方、近所にある湧き水「ホースガー」から水をくみ、町道北玉宇地原線沿いと宇地原公民館で水やりなど花の手入れに精を出す。通り掛かった住民に「今日も頑張っているね」「花があると散歩が気持ちいいよ」と声を掛けてもらうのが「一番のエネルギーになる」と2人は目尻を下げる。

 また、宇地原地区はスーパーやコンビニエンスストアが遠く買い物に苦労する高齢者もいると知った夫婦。同公民館の畑で育てた野菜を50円や100円と格安で売り始めた。「無料だと何度ももらえないと遠慮される」ため、あえて値段をつけて対等な関係を築くことが肝要なのだという。

 夫婦間も「対等な関係」を大切にする。朝宏さんのことを旦那や夫ではなく「パートナー」と紹介するカツ子さん。現役で働いていた頃は多忙で話し合う暇すらなかったが、定年後に2人の時間が増えてからは「けんかすることが仲良しの秘訣(ひけつ)。今はいろいろ言えるようになった」と笑う。「今の2人の夢は宇地原を花でいっぱいにすること」。今後も自然体で楽しみつつ夫婦で地域貢献を続ける。