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沖縄の黒糖、在庫が過去最多でピンチ コロナ禍の販売不振に豊作続き 製糖工場は赤字に

2021年6月28日 09:00

 沖縄県黒砂糖工業会(黒工会、西村憲会長)は22日、県内で黒糖(含蜜糖)を製造する製糖工場や卸売業者が抱える在庫が5月末で、過去最高の1万6千トンとなったと発表した。2016年度からサトウキビの豊作が続き、国内の年間需要の7500トンを上回る生産量で推移。4年連続で在庫が増えている。輸入糖や加工糖との競争に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響で販促活動も停滞し、販売不振も重なっている。

県内黒糖生産量の推移

 黒工会に加盟する全8工場が抱える在庫は、5月末時点で8600トン、卸売業者などは7400トンに上り、合わせて1万6千トン。県産黒糖の1年間の国内需要とされる7500トンの2・1倍まで膨らんだ。

 15年度までの4年間は黒糖の生産量が7千~7500トンで、需要とほぼ一致し、在庫はほとんどなかった。ただ、16年度から3年間は台風の接近が減り、病害虫の被害が少なくなったことでサトウキビの収穫量が増え、生産量は9千トンまで急増。毎年在庫が積み上がっている。

 離島の農家保護のため、製糖工場は収穫されたサトウキビを全て買い取っている。仕入れの支払いが増える一方、販売が振るわず、収入が減っているため、製糖工場の経営は悪化。全工場が赤字経営を余儀なくされ、資金繰りにも困窮しているという。

 甘味資源に指定されている粗糖(分蜜糖)の製糖工場には、糖価調整制度に基づき、国から交付金が支給されるが、黒糖は対象外。経営改善には、生産量の伸びに合わせて、販売量も増やすしか解決策がないのが実情だ。

 黒工会やJAおきなわは販売促進の一環として、黒糖の新商品開発を進めてきたが、大量の在庫を消費できるほどの売り先は見込めていない。

 西村会長は「企業の自助努力だけでは、解決は難しいレベルまで来ている。国や県が在庫を買い取るなどの支援策を出してほしい」と訴えた。

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