名護市辺野古の新基地建設に関する環境監視等委員会の中村由行委員長(横浜国立大学院元教授)は22日、一部委員が、沖縄のジュゴンが「2019年に絶滅した」とする論文を英科学誌に投稿したことに、「委員会としての公式見解ではないのかという疑念が起こりうると感じた」と懸念を示した。第32回会合後、記者団に説明した。

沖縄県名護市辺野古の周辺海域を泳ぐジュゴン=2011年9月(防衛省沖縄防衛局の報告書より)

 中村氏は、非公開の会合で「委員会としては、ジュゴンが大浦湾に来遊することを前提に環境保全措置を議論してきたし、今後もその前提で継続していく」として委員に確認を求めた。

 全委員から特段の発言はなく、中村氏は「了承された」との認識を示した。

 論文の内容が、同委員会の委員として適切だったかどうかについては、「委員会として出されたものではないので、私から適否をどうこう言うことはない」と述べるにとどめた。

 22日の会合では、陸上の施設で幼サンゴを育て、海域へ移植する保全措置を進めることを確認。オキナワハマサンゴの繁殖状況などに関し、委員から「これまでの調査で、科学的に新しい知見が得られたので、移植の成果として取りまとめてはどうか」との助言があった。中村氏は新たな知見として「数年の寿命がありそうだ」などと例示した。