戦後76年を迎えた「慰霊の日」の23日、沖縄全戦没者追悼式(主催・県、県議会)が糸満市摩文仁の県平和祈念公園であった。新型コロナウイルス緊急事態宣言下で、式典の規模は大幅に縮小。冷たい雨が降る梅雨空の下、園内の平和の礎や市米須の魂魄(こんぱく)の塔には、癒えることのない悲しみを胸に手を合わせる戦争体験者や遺族の姿が絶えなかった。県内は20万人を超える戦争犠牲者を悼み、世代を超えて継承と平和を誓う静かな祈りに包まれた。

 式典参列者は、新型コロナ対策で昨年の161人からさらに少ない36人。県民は参加できなかったが、それでも会場の外から100人余の人々が傘を差して見守った。朝から断続的に続いた雨は式典が始まると激しさを増し、正午の時報に合わせた黙とう時は、会場テントに打ち付ける雨の音だけが響いた。

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