2011年の東日本大震災で決壊した福島県内の農業用水人工湖「藤沼湖」の湖底で見つかった「奇跡のアジサイ」を育てている沖縄県北中城村和仁屋の比嘉初子さん(73)が15日、「チョウの舞う自然豊かな地域づくり」を掲げる沖縄市南桃原自治会に「奇跡のアジサイ」15鉢を贈った。

「奇跡のアジサイ」を贈った比嘉初子さん(前列右)と南桃原の島袋由香自治会長(同左)と有志の人々=北中城村和仁屋、比嘉さん宅

 アジサイは、被災地支援で福島県を訪れた北中城YORISOI隊(大城健キャプテン)が橋渡しし、村が里親として数株を引き取ったもの。6年前、村民に里親を募り、手を挙げた一人が比嘉さんだった。

 試行錯誤を繰り返しながら愛情込めて育て、1株を約20株まで増やした比嘉さん。新聞報道で、南桃原が地域を挙げてアジサイ公園づくりに力を入れているのを知っり「多くの人がアジサイを知り、元気の輪を広げてほしい」と寄贈を思い付いたという。

 寄贈したアジサイは当初15センチほどだった株を約1メートルまで育てたもので、独特の優しい水色や白色が美しい。

 南桃原の島袋由香自治会長や地域づくりのメンバーらが15日、比嘉さん宅でアジサイを受け取った。公園の“園長”として親しまれている浜元盛栄さん(81)は「公園の一角に『奇跡のアジサイ園』として植栽を準備している。大切に養生したい。中部一のアジサイの名所にしたい」と意気込む。

 上原正高さん(73)は「ヤンバルを訪れ、アジサイの育て方の繊細さを学んだ。比嘉さんの努力の結晶を結実させる。予算のめどが付けば、シーサーも設置して集落の守り神と発展を期したい」とさらなる意欲を見せた。

 島袋自治会長は「アジサイの縁で地域の輪が広がり、うれしい。大事に養生して、花で彩りたい。公園が開園する際は比嘉さんをご招待します」とお礼を述べた。(翁長良勝通信員)