沖縄本島地方では、線状降水帯による非常に激しい雨が降り続けており、気象庁は「顕著な大雨による関する情報」を2021年6月の運用開始以来、初めて発表した。同庁は、「命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっている」として、身の安全の確保を求めている。

大雨の中、ライトをつけて走る車=29日午前8時25分、那覇市久茂地

沖縄本島地方を覆う線状降水帯=29日午前7時30分(沖縄気象台HP)

住宅まで崩れ落ちた土砂=28日午後、那覇市宇栄原

大雨の中、ライトをつけて走る車=29日午前8時25分、那覇市久茂地 沖縄本島地方を覆う線状降水帯=29日午前7時30分(沖縄気象台HP) 住宅まで崩れ落ちた土砂=28日午後、那覇市宇栄原

 沖縄本島地方は、梅雨前線に流れ込む湿った空気の影響で、大気の状態が非常に不安定となっており、局地的に雷を伴い激しい雨が降っている。気象台は「命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっている」とし、今いる場所の災害発生の危険度を気象庁ホームページなどのキキクル「危険度分布」で確認するよう呼び掛けている。

 沖縄本島地方では、29日は多い所で1時間に60ミリの非常に激しい雨が降る見込みで、本島中南部と本島北部に土砂災害警戒情報を発表中。崖の近くなど土砂災害の発生しやすい地区にお住まいの方は、早めの避難を心がけるとともに、市町村から発表される避難指示などの情報に注意が必要。本島中南部と本島北部では、29日昼前まで土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒を呼びかけている。

 29日午前9時までの12時間の降水量は名護市で211㍉と6月の観測史上最大になった。粟国村で281・5㍉、那覇市でも134㍉降った。29日午前4時半ごろから、土砂崩れの影響で東村有銘県道14号で通行止めとなっている。

 30日午前9時までの24時間に予想される雨量は、多い所で120ミリの見込み。

 沖縄本島地方では、30日にかけて積乱雲が発達し、落雷や竜巻などの激しい突風による被害の起こるおそれがあるとし、屋外活動などに注意を呼び掛けている。

 28日午前6時半ごろ、沖縄県那覇市宇栄原の住宅街で、住民から「自宅裏斜面の土砂が崩れて、木が倒れている」と119番通報があった。市中央消防署などによると、高さ約10メートルの丘の、高さ4メートル、幅3メートルの斜面が崩れた。けが人はいない。

 土砂崩れの影響で付近の住宅の水道管が破損し、水が出なくなるなどの被害があった。


6月28日午前0時から29日午前6時までの総降水量は次の通り。(アメダス速報値)
 粟国空港      284.0ミリ
 名護市宮里     228.5ミリ
 本部町謝花     186.0ミリ
 読谷        133.0ミリ
 国頭村奥      124.5ミリ
 東村平良      122.5ミリ
 那覇市樋川     112.5ミリ
 国頭村比地     109.5ミリ
 伊是名村内花    104.0ミリ