人口に占める14歳以下の子どもの割合が全国で一番高い沖縄県豊見城市の教育長に1日、瀬長盛光氏(63)が就任した。元中学教諭で、校長などの管理職や行政職の経験はないが、サッカーの選手10年、中学校の監督38年を務め、2006年の国体少年サッカーで沖縄チームをコーチとして全国優勝に導いた実力者。現場一筋の新教育長は「目の前に子どもがいると思い、現場の経験を大切にしたい」と抱負を語った。

初めて教育長席に座り、緊張した表情の瀬長盛光氏=1日、沖縄県豊見城市役所

山川仁豊見城市長(右)から教育長の辞令を受け取る瀬長盛光氏=1日、沖縄県豊見城市

初めて教育長席に座り、緊張した表情の瀬長盛光氏=1日、沖縄県豊見城市役所 山川仁豊見城市長(右)から教育長の辞令を受け取る瀬長盛光氏=1日、沖縄県豊見城市

 前日まで再任用で豊見城中の特別支援学級担任、サッカー部顧問を務めた。日焼けした顔で、スーツにネクタイを締め、長い髪を後ろで結い、市役所で辞令を受け取った。任期は3年。

 市与根出身で、豊見城高時代、全国高校選手権に県代表として初出場し、県勢初の1勝に貢献した。

 国士舘大学卒業後、1984年に豊見城村立豊見城中学校教諭に採用。87年の海邦国体に選手として出場するなど現役でも活躍した。糸満中や粟国中、大里中、具志頭中などでもサッカーを教えた。選抜チームではJリーガーになった田口泰士や知念慶も指導している。2019年3月に定年退職した。

 映画『ロッキー』のシルベスター・スタローンのような風貌で、眼光が鋭く、教え子たちから「怖いけど、熱く、面倒見がいい」と慕われてきた。

 「子どもたちと一緒に動きたい」と昇任試験を避けてきた瀬長氏。「現場の状況を知っているからこそ、行政にできることに全力で取り組みたい」と述べ、理解と協力を求めた。

 辞令を手渡した山川仁市長は「日本の将来を担う子どもたちだが、取り巻く環境には課題も多く残っている。教育長が先頭に立って、教育行政を一歩一歩前に進めてほしい」と、現役時代にフォワードだった瀬長氏の突破力に期待した。