沖縄総合事務局の吉住啓作局長(54)が、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言の対象だった5月に、来島自粛を求めていた北大東村や久米島町へ相次いで出張していたことが、1日までに分かった。目的は、沖縄観光をPRする総事局のサイトに掲載する写真の撮影など。久米島町は当初、訪問自粛を求め、町長と面談しないなど条件を調整した上で受け入れた。吉住局長は緊急事態中の6月上旬、竹富町、宮古島市にも訪問を打診。両市町は断った。医療専門家は「感染リスクの認識が甘く、移動自粛を求める国側の振る舞いとして不適切」と指摘する。

 吉住局長は本紙の取材に、一連の出張を認めた上で「事前にPCR検査を済ませ、久米島では町長には会わないこと、日程も大幅に短縮する条件だった」と説明。「(ワクチン接種が進み)観光客が9月ごろは戻ると思う。その前にPRしたい気持ちがあった」と釈明した。

 出張の目的は、局が4月に開設した沖縄総合観光ポータルサイト「オキナワンパールズ」に掲載する写真などの素材収集。県内各地の名所や旧跡などを紹介しており、吉住局長が自ら撮影した画像を多数、掲載している。サイトの発案と出張の決裁権者は吉住局長。

 久米島町によると、訪問は5月26、27日。町長への表敬を打診されたが、自粛を求めたという。それでも「撮影で島内を巡りたい」と依頼があり、町職員が史跡などを案内した。

 宮古島市には6月2~4日、竹富町には同月8~10日の日程で訪問希望があり、両市町は緊急事態中を理由に断った。市関係者は「市長表敬も打診された」と話した。...