大弦小弦

[大弦小弦]寝正月を返上し…

2017年1月3日 09:50

 寝正月を返上し、摩文仁の丘で2017年の初日の出を迎えた。振り返れば2000年の元旦、名護市瀬嵩の浜で見て以来。当時の岸本建男名護市長が、条件付きで普天間飛行場の受け入れを表明してから5日後の朝だった

▼先月6~8日、オスプレイが宜野座村の民間地上空で物資をつり下げたまま飛行訓練した。住民や村職員、そして沖縄防衛局職員も目撃したにもかかわらず、20日に閣議決定された政府の答弁書は「民間地を飛行したかは確認できない」

▼沖縄防衛局が「確認できない」と報告したのか、永田町で書き換えられたのかは分からない。だが現場に駆けつけた局職員はオスプレイが家の真上を旋回するたびに、住民に頭を下げていたという

▼それが偽りだったとは思いたくない。だが、結果的に彼らの目撃はあやふやな情報とされ、「確認できない」と片付けられた

▼防衛局は職員の報告に耳を傾けたのか、職員は見た事実をそのまま報告したのか。個人に意見を持たさない、個人が意見を持とうとしない組織に未来はない

▼17年前に初日の出を見た当時も今も、安全保障の論理だけで北部の基地機能を強化する政策は続き、辺野古の海は再び緊迫する。硬直した政府の手法は先鋭さを増すばかりだが、「人間は歯車ではない」「そこに人がいるのだ」と今年も言い続けたい。(磯野直)

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