元米海兵隊のベトナム帰還兵で、憲法9条の大切さを訴えた故アレン・ネルソンさんを演じる一人芝居が6月、沖縄県内各地であり、右田隆さん(53)=東京都=がアレンさんの半生をすごみのある演技で伝え、観客の目をくぎ付けにした。6月24日は市の佐喜眞美術館で、丸木位里・俊夫妻が描いた「沖縄戦の図」の前で演じ「平和は私たち一人一人の心の中から始まる」と訴えた。アレンさんの遺志を継ぐ「アレン奨学会・沖縄」が主催した。(中部報道部・伊集竜太郎)

 アレンさんは18歳で入隊し、キャンプ・ハンセンで訓練を受けてベトナム戦争に出兵。戦場で浴びた枯れ葉剤の影響とみられる多発性骨髄腫を発症し、2009年に亡くなった。アレンさんは沖縄を含めて全国で1200回以上講演した。

 母子家庭に育ったアレンさんは、貧困と人種差別から解放されるため入隊したが「軍隊では平和のことなど何も教わらず、毎日、人を殺す訓練を受けていた」。ベトナムでは地元住民を殺害した。

 しかし、地元の女性の出産に立ち会い、赤ちゃんを手にしたとき「ベトナム人も同じ人間なんだ」と受け止めた。

 帰還後は、...